【スプーンの持ち方が変わりました】ダウン症のお子さん個別セッション
2021年5月7日
こんにちは!
横浜市都筑区にある「かかりつけ療法士によるこども支援室ここん」を開設しています、作業療法士の定金雅子です。
4月から、かかりつけ療法士による個別セッションが始まりました。
先日は、療育機関での療育が終了になったKくんが来てくれました!
靴の脱ぎ履きから、室内を歩くご様子、ボール遊び、着替えなどの動作から、色んなことを読み取りながら、その日の構成を考えました。
体を動かすことが大好きなKくんだったので、まずはボール遊びから♪
ボール遊びから、Kくんがボールの大きさに合わせた体の使い方ができるかな?
重さの違いが分かるかな?
硬さの違いが分かるかな?
ということを観察しました。
するとKくん。
ゴム製のボールは前にポーンと投げると弾む。
でも、スポンジ製の軽いボールは前に投げても弾まない。
ということを発見!
次にスポンジ製の軽いボールを持った時、なんとトランポリンに向かって投げたのです!
弾まないボールは弾ませてくれるトランポリンに投げれば良い!
とひらめいたのでしょう^^
その発想力と、これまでの経験に下支えされた彼の判断力に感動しました。
ボールの重さ、柔らかさ、それをしっかり知覚して、そのボールに合わせた行動ができるというのは、これまでの経験が彼の中で蓄積され、記憶され、適したタイミングで引っ張り出すことができて初めて今回この行動につながったのだと思います。
こうした、物に合わせて反応していくことが社会と適応して生きていくことの土台になっていくのです。
ボール遊び一つをとっても、彼がこの世界をどんな風に捉えているのか教えてくれる要素がたくさんありました!
次に細かな動作(巧緻動作)にもチャレンジしました。
物に合わせた手の構えを一緒に作りながら、指先でつまむ経験を。
大きな動きでは、どんな風に自分の体が動いているのか分かりやすいですが、細かな作業では自分の指先がどんな風に動いているか分かりにくい様子でした。
それでも、繰り返すうちに微調整する場面が増えていく!
そして、何度も何度も自分からトライするんです。
できた!というのが嬉しくて何度もおててをパチパチして、喜びを伝えてくれました^^
そして、帰ってからのお母さんのご報告では、「スプーンをしっかり持つようになり、人差し指を使う場面が増えました!」とのこと。
こどもって本当にすごい!!
知る、経験する、ということを通して、自分から挑戦する姿は本当にたくましいです。
この日は、彼が初めて発した言葉が「カエル」だったので、牛乳パックで作ったやり取り遊びができるカエルパペットをお土産にお渡ししました。
これで、お家でのやり取り遊びも楽しんでくださいね♪
たくさんの感動をありがとう!!
(※画像はネットよりお借りしました)